2010年03月07日

「子供の領分」ハイドシェック

Category : CD(ドビュッシー) 

シューマンの「子供の情景」の時にも触れたハイドシェックのCD。「子供の領分」を練習することに決まってからいくつかCDを聴いて、その中にはとても好きなのもあったんだけど、どうもここに戻ってきてしまいます。「子供の領分」を最初に聴いたのがこのCDだったから(少なくとも意識して聴いたのはこのCDが最初)、これが基本形となってしまってるというのもあるんだけど、でもやっぱりこれはとても好き。
ドビュッシーだと誰の演奏が評判いいんだろう?と調べてみたら、まずアレクシス・ワイセンベルクやミシェル・ベロフの名前が出てたので、そちらも早速試聴してみたんですが… アレクシス・ワイセンベルクの演奏は、私の好みより速すぎ。例えば「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」は、確かにある程度速く弾きこなしてこその曲ではあるんだけど、それにしても飛ばしすぎて情緒まで飛んでいってしまったみたい。ミシェル・ベロフの演奏はとても綺麗なんだけど、切れが良すぎて、これも少しイメージと違う…。というのはまるっきり私の主観なので、好きな方には申し訳ないのですが… ドビュッシーの他の曲はともかくとして、この「子供の領分」はドビュッシーが愛娘のために書いた曲なんだし、切れのいい冴えわたった演奏というより、ある程度の柔らかさとか優しさが欲しいなって思うんですよねえ。
その点、このハイドシェックの演奏には年長者が小さな子供を見守るような暖かさがあって(このCDのジャケットもそんな感じだ!)すごく好き。1つ1つの音も美しくて深みがあるし、「円熟」という言葉がよく似合うような気がします。

でも、そこまで気に入ってるというのに、ハイドシェックのCDで聴いたことがあるのはこれだけ、というのはどういうことなんでしょう。特にベートーヴェンとモーツァルトに定評がある方ですよね。ハイドシェックのベートーヴェン、聴いてみたいです。でも私の中でベートーヴェンは、ケンプがすっかり基本になっちゃってるからなあ。どうだろうなあ。

*関連記事*
「子供の情景」ハイドシェック 

Comments (2)

  1. yoshimi

    こんにちは。ハイドシェックは、青柳さんの本を読んだ後で、いくつか試聴しました(リスト、ブラームス、ベートーヴェンだったような)。
    好みがはっきり分かれるピアニストですね。かなりテンポが揺れるしフォルテも結構強く、表現も感情移入の強い濃厚なロマンティシズム…といった感じがするので、私には合わないタイプの弾き方でした。曲によっても違いがあるのかもしれませんが、ベートーヴェンは聴いていて疲れます。

    「子供の領分」の録音なら、完成度の高さでミケランジェリ(聴かれていると思いますが、これは有名ですね)、暖かみと柔らかさのあるロジェ(ロジェは他の録音もかなり持っていてわりと好きなのです)くらいしか聴いていないのですが、ハイドシェックのドビュッシーとなると、以前の印象からはちょっと想像がつきません。年もとったせいか(?)、余分な力がすっかり抜けたようですね。
    ワイセンベルクは音は綺麗ですが、メカニックが良すぎて指が回りすぎますね。リストとかラフマニノフの方が向いているんじゃないかと…。(ただし、かなりドライなタッチでしょうが)

  2. アリア

    yoshimiさん、こんにちは。
    あ、私も青柳さんの本を読んだのがきっかけです!
    でもそこでこのCDを選ぶというのは、ちょっとレアな選択だったかしらー。
    他は好みが分かれる感じですか。
    となると、やっぱり年齢によるものも大きいのかもしれないですね。
    このCDはそれほど、というか全然、濃厚な感じはしないですし。むしろ枯れた演奏かも。
    実際のところ、あまり濃厚なベートーベンは聴きたくない気がしますが…
    …ケンプやバックハウスに慣れてますしね。
    でもどんなピアニストなのかちゃんと知るためにも、今度試してみようと思います。

    うん、ミケランジェリは完成度が高いですね。
    ロジェはまだ試聴しただけなんですけど、暖かみと柔らかさ、よく分かります。
    今度ちゃんと通して聴いてみようーー。
    そしてワイセンベルクの指の回り方は、ほんとすごいですね。
    バッハも出してるので気になってたんですが、今回ドビュッシーを聴いてみて
    なんだか聴く気が失せてしまいました… ラフマニノフやリストは確かに合いそうです!
    超絶技巧もなんのその、涼しい顔で、超特急で弾き切ってくれそうです。

Copyright© 2008-2012 Aria, all rights reserved * Powerd by WordPress