2010年09月12日

「子供の領分」フランソワ

Category : CD(ドビュッシー) 

サンソン・フランソワの「ドビュッシーピアノ集3」。「子供の領分」6曲と「版画」3曲、「ベルガマスク組曲」4曲、「ピアノのために」3曲、そして「英雄的な子守歌」の計17曲が収められているCDです。フランス人ピアニストの弾くドビュッシーを聴いて、フランスの香りを感じよう!企画第1弾。(笑)

以前、ネットのお友達と「子供の領分」の話をしていた時に、その方がサンソン・フランソワの「雪は踊っている」がとても独特な感じで好きだと仰ってたので聴いてみたら、おお確かに!(あれっ、ちゃんと楽譜通りに弾いてるんだ!?と、それもちょっとびっくりしたんですが) これはサンソン・フランソワならではの独特な世界でした。そうでなくても「雪は踊っている」は弾き手の個性が出やすい曲だと思うし、弾き手によって降ってくる雪の感じが全然違ってくると思うんですよね。サンソン・フランソワの雪は、1つ1つの雪片が大きくてふわふわしてて… そしてどこか色合いを感じます。まるで、様々な淡い色合いを持つコットン・キャンディーのような。って、そんな「コットンキャンディ」なんて言葉の持つ楽しげな響きは全然そぐわない、静かな虚無感が漂ってるんですが。でもこれがサンソン・フランソワの雪なんだな。どこがどうなったらこんな風になるんだろう? と、不思議になります。

どの曲もとても美しいと思うんだけど、「雪は踊っている」以外だと「小さな羊飼い」に漂う孤独感もとても好き。なんだか小さなサンソン・フランソワ少年が、誰にもつかまえられないところに行ってしまって、ひっそりと戻れないままでいるような感じ。そうでなくても、サンソン・フランソワの弾く「子供の領分」は、全体的にどこか寂しさを感じさせるような気がするんですが… 「ゴリウォーグのケークウォーク」も、滑稽ながらもなんだか物哀しい感じがするし。
…あれ、「子供の領分」って、もっと可愛らしい曲集だと思ってたのに。だって愛娘のシュウシュウのための曲ですよね。「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」は、つまらない練習曲に辟易しつつ頑張って「やったー、終わったよー!」だし、「象の子守歌」は、夜ベッドの中で女の子と象のぬいぐるみがおしゃべりしてるような可愛い曲ですよね? 「雪は踊っている」は、しんしんと降り続く雪を窓から眺めていて… まあ、この曲は途中で幻想怪奇が入り込んでくる感じはしますが、「ゴリウォーグのケークウォーク」だって、小さな黒人人形のひょうきんな顔とかぎくしゃくした動きが愉快な感じで。幸せな家族の情景が見えてくるような曲集かと思っていたのに。なんだかあと一歩入り込んでしまったみたい。

この「ドビュッシーピアノ集」は3なので、当然1と2もあるんですけど(下左2つ)、今年はサンソン・フランソワ没後40年だそうで、今度こんなボックスが出るんですね。「フランソワ/EMI録音全集」全36枚ですって。すごいなあ。私はそこまでのファンではないので、もしこのセットが手元にあったとしても全部聴ける自信はないんですけど(す、すみません)、サンソン・フランソワの弾くラヴェルのピアノ協奏曲ト長調は聴いてみたいな。だってものすごく似合いそうなんですもん♪(このボックスは2010年10月25日発売予定)
  

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Comments (2)

  1. サンソン・フランソワ、いいですよね。
    子供の頃、最初に買ったレコードがフランソワのショパンの小品集でした。
    (ジャケットがしぶくて、それで買ったww)
    で、擦り切れるぐらい聞いて、
    結果、ショパンが弾けない私になりました。

    どうも、フラソワのインパクトが強すぎて、どう弾いても違うというか、
    エセって思ってしまうみたいです。

    と、いうことに最近やっと気づきました。

    と、ドビュッシーの録音があるかちょっとわからないけど、
    ジャン=マルク・ルイサダの演奏は、とってもフランスっぽくていいですよ。
    なんというか、正統的な、古き良き時代のフランスの匂いがします。

  2. アリア

    檀さん、フランソワお好きだったんですね♪
    最初に買ったレコードがフランソワって素敵。でも渋いですねえ!
    ジャケットが渋かったというのは、すごく分かる気がしますが~。
    私も初フランソワはショパンでしたよ。
    でも、自分でもショパンを練習するようになってからだったので
    私にとってはフランソワの演奏の方がエセな感じで…(笑)
    長い間、拒否反応があったんです。
    この人の良さが分かるようになったのは、大人になってからかな。
    一旦分かってみると、すごくいいですね~。
    (となると、当時もっと激しく拒否反応だったセロニアス・モンクも
     今なら良さが分かるようになってるのかも?)

    フランソワのショパンを擦り切れるほど聴いてしまったら
    自分ではショパンを聴けなくなるって、それは十分あると思いますね。
    誰もフランソワのようには弾けないですよ!
    他のピアニストが弾くショパンですら受け付けなくなりそうです。

    ジャン=マルク・ルイサダ、シューマンで何曲か聴いたことがあります!
    なかなかいい感じだったんですが、ドイツ物ですしねえ。
    CD調べてみたんですけど、ショパンが多いですね。
    ドビュッシーのCDというのはないみたい…
    コンサートでは結構弾いてるみたいだから、あってもおかしくないんですが。
    あ、フォーレはありました。こっちを聴いてみるかな?(笑)
    正統的な、古き良き時代のフランスの匂い、気になります~。
    ショパンでもいいけど、できればフランス人作曲家で聴いてみたいです。
    ありがとうございます♪

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