2010年09月17日
レッスン日記39
Category : レッスン日記
Tags : ドビュッシー・子供の領分, ハノン, バッハ・シンフォニア
今週もレッスン。暑さもかなり和らいできて、徒歩30分がツラくなくなってきて嬉しいな~。日本は四季があるといいつつ、うちの辺りは夏と冬ばっかりで、春と秋はあんまりない感じなんですよね。毎年、涼しくなったと思ったらすぐ冬になっちゃう。春は春で、暖かくなってきたと思ったらすぐ暑くなっちゃう。
貴重な季節の到来です。
ハノンは42番と43番の「減7の和音・属7の和音のアルペジオ」と、46番「トリル」。アルペジオの方は家ではM.M.♩=108で練習してたんですけど、教室では不調…。ゆっくりめにしか弾けず、しかも属7でちょっと音が濁る箇所があったので、もう1回です。次回はもっとテンポを上げてくること。トリルの方は108で合格。そして次は47番「4つの同音の連続」を見てくることになりました。
バッハのシンフォニアは9番と5番。
9番を弾き始めた途端、またしても「もっと暗く!」と言われてしまいました。
「それじゃあ、人生、どうにかなるさ~♪ って感じ。もっとどーんと落ち込んで思い悩まないと!」
はああ、やっぱり明るかったか… 「暗く暗く」「もっと鬱々と」と思いながら練習してても、この曲の暗さは半端ないので、ついつい明るい方へと逃避してしまうんですよねえ。しかも私ってば元来「人生、どうにかなるさ♪」の性格で、滅多に思い悩むことがない底の浅さなので… それからは精一杯鬱々とした気持ちになって弾いたんですが… ええと、一応楽譜的には弾けてるとは思うんですが… やっぱりどうも取ってつけたような感がぬぐえない。(汗)
「そっかあ、暗い曲は好きじゃないのね。私なんてどーんと暗い曲の方が入り込めるんだけどなあ」
「じゃあ、ここでどれだけ暗く弾いてても、家に帰って練習したら、また明るくなっちゃうのね?!」
と、しばし悩む先生。結局オマケの合格になっちゃいました。すみません、先生。人生の深みを感じさせるような曲は、私にはまだまだ難しいですー。(私に難しいのは、もちろんそれだけではナイ)
前回と今回で指摘されたポイントを書いておくと、不安定さを表す半音階進行はもっと歌わせる。右手の出だしは「嘆き」「溜息」を表すモチーフ。これも出てくるたびに意識して。3つめに出てくる音符の細かなモチーフも訴えかけるように。終盤はそれぞれのモチーフが畳み掛けるように、音が重層的に厚くなっていくように弾くこと。
進行は、f moll → c moll → f moll → As dur → Es dur → c moll → Des dur → As dur → f moll …だったかな?
5番の方は、私の楽譜(園田高弘校訂版)には見開き2ページの普通の楽譜と、4ページにわたる装飾音符の解説付きのOrnamented versionがあるんですが、普通そうなのでしょうか。
この曲をCDで改めて聴いてみたのは、自分がある程度練習してからだったんですけど、ティル・フェルナーの演奏は比較的ゆっくりで(他の曲は速めの設定が多いのに)装飾音符がほとんど入ってなかったので、ちょっとびっくりでした。全然入ってないわけじゃないんですけど、長前打音とかモルデントとかターン(カダーンス)とか、ほとんど入ってないんです。基本的にあっさりしてるだけに、珍しく装飾音が入るところはとても優雅な雰囲気になります。コロリオフの演奏はフェルナーとは逆で、他の曲では比較的ゆっくりめのテンポ設定が多い気がするのに、この曲に関しては速め。そして装飾音は色々と入ってます。それでも私の楽譜に書かれてるのに比べると若干少なめかしら。装飾音の入れるタイミングが少し不思議な感じで、入ってるところは羽のように軽やか~。私のイメージに近かったのは、ウェーバージンケの演奏でした。でもこの方の演奏もまたちょっと微妙に違うような… 結局CDはあんまり参考にはしない方が良さそうです。
この曲で注意された点としては、表記は4分の3拍子だけど、音符が細かいので八分音符を1拍と数えること。左手は十六分休符を感じて、最初の音が強くならないように。そして右手がとても細かいので、もっともっと片手練習すること。
「シンフォニアもこれでおしまいね。(5番はまだ合格してないですが) これが終わったら、イタリアン・コンチェルトだったわよね? 楽譜はもう買ってた? じゃあ、そろそろ見始めておいてね」とのことでした。
わ~い、やっとです~! イタリアン・コンチェルト、あんまり待ち遠しくて、逆にCDを聴くのを封印してたほどなんです。ああ、嬉しいなあ。
そしてドビュッシーは、「雪は踊っている」。これは雪が降ってる時の、あの「しーん」と無音なイメージで。雪の音は、指先の一点に神経を集中させて、そこを少し硬くして鍵盤をタッチ… と、ここでシャーペンが登場しました。実際に指の先をつんつんと突いてみてから再度弾くことに。雪はぼたん雪ではなくて、もっと小さな粒。アラレほどではないんだけど、ちょっと凍ってる感じ。(ミシェル・ベロフのイメージかなあ) この音は真っ直ぐ弾かないで、上昇する音は微妙にクレッシェンドさせること。左手の伸ばす音は、揺れないように真っ直ぐ。38小節目のスフォルツァンドのところは、アルペジオの下のシドシドシド… がバタバタしてるので、もっと内側に入れて静かに。49小節目のスフォルツァンドの所は、いきなりな突風のイメージ。クレッシェンドの左にフォルテがついていても、クレッシェンドの始まり2音ぐらいは弱くしておかないと、クレッシェンドに聞こえないので注意すること。
そして、次回までにもう少し速く弾けるようにしてくること。それとウナコルダのペダルは最初から踏んでたんですけど(先週のレッスンの時に言われたので)、次の時までにダンパーペダルも踏んでくるようにとのこと。わ、早くないですか? もういいんですか! …いや、私があまりにペダルが下手だから、早めに踏み始めて慣れさせようという考えかもしれないな。(いや、マジで)
あともう少し時間があるから他の曲も聴きましょうかということになったんですけど、「象の子守歌」を弾き始めた途端、止められてしまいました。ここはライオンやピューマじゃなくて象なんだから、pだからってそんな様子見するような音じゃなくて、もっとゆったりとおおらかな音で歌うように! もっと指の腹を使って、むにゅっと! 弾く前から「最後まで聴けないかもしれないけど」とのことだったんだけど、まさか1音だけで終わってしまうとは思いませんでした。(笑)
次のレッスンは再来週です。
アリアさん、こんばんは♪
「シンフォニア」卒業、おめでとうございます!
次は「イタコン」なのですね!
いい曲!大好きです。私も「シンフォニア」卒業したら
「イタコン」弾かせます。
シンフォニアの9番、お気持ちわかります。
暗すぎる曲は、どっぷり暗くは弾けない・・・っての。
人間の防衛本能じゃないかな?と思うんですよ。
自衛?逃避?とにかく、そこまで落ち込みたくない!っていう。
私は短調の曲の方が好きなんですけれども、暗すぎると
長い期間の練習中、ツライ、しんどいですよね・・・
ほんとにどよよ〜〜〜んとしてしまうから。
うちの生徒にも一人いるんですよ。
その子は長調より短調の曲が好きなんですけど!
でも、短調の曲を、実にあっかる〜く弾くんです(笑)。
ベートーヴェンの「悲愴」第一楽章の1ページ目、Graveの
セクションが「壮大なマーチ」に!!!(笑)
インベンションも短調が飛んだり跳ねたりの明るさ!
でも、そういうのも面白いですよね。
特にバッハは、解釈を奏者に委ねていた所がありますから
(装飾音含め・・・当時は楽譜に書かれていない装飾音を
奏者の「センス」で即興的に入れて弾く事で
善し悪しが問われたようですし。)
「雪は踊っている」の、無音でしん・・・とした感じ。
幼少期を過ごした青森の冬を思い出しました。
ホントに無音なんですよね。怖いくらい。
でも、あの静寂がたまに懐かしくなります。
って、アリアさん、どちらの方にお住まいでしたっけ?
四季が殆どなくて夏と冬だけみたいな・・なんて、まるで
香港みたいです。
ペンネさん、こんばんは~。
あわわわ、シンフォニアはまだ卒業ではないのです。
5番はまだ合格してないので、次回卒業見込み…
でも上の文章読んでたら、そう思われてもおかしくないですよね。
分かりにくくて申し訳ありません~。後で直しておかなくっちゃ。
で、そうなんです、「イタコン」!
大好きなバッハの中でも、特に大好きな曲なんです。
これは頑張ってレパートリーにしたいので、今から気合い満々です♪
シンフォニアの9番、分かっていただけますか~。
そうか、自己防衛本能かもしれないですね。
現実生活でだって、いつどんな風に落ち込まされることが起きるか分からないのに
仮想落ち込みなんかしてられるか!って感じかもしれません。(笑)
それにね、家でこの曲を練習する時に家族が回りにいると
歌うんですよ。あのため息の部分を。ど~んずど~んどんよ~り暗い感じに。
もう思わず笑っちゃって、暗くするどころじゃないんです。(言い訳)
でもでも、短調の曲をあっかる~く弾く生徒さん、素敵!
壮大なマーチ調になった「悲愴」第一楽章、聴いてみたいです!
確かに曲の解釈って、ある程度は弾き手にゆだねられてるはずですよね。
一旦作り上げてしまったら、その曲は作曲者の手を離れちゃうわけだし。
まあ「悲愴」の場合は、作者自ら標題をつけたんじゃなかったかと思うし
「Grave」という指定も当然そうでしょうから、なかなか難しそうですが
(「荘重な」なんて意味もあるようなので、抜け道はあるかも?)
バッハなら!(笑)
これからもぜひ独自の道を突き進んでいただきたいです!
ペンネさんは青森のご出身でしたか。雪が深いところですね。
私は大阪なんです。香港ほどではないかもしれませんが、暑くて湿度が高いです…
(そして日本で一番暑い場所は京都だと信じている私)
あとは東京に住んでたことがあるだけなので
無音でシーンとした感じは、旅行先で体験した程度なんですよね。
そんな私でも、雪の匂いは分かるんですけど(笑)
雪の世界を知ってるかどうかで、また曲が全然違ってきそうですね。
記憶の中の雪の世界をたどりつつ、練習したいと思います~。
アリアさん、シンフォニア9番合格おめでとーございます♪
今週もレッスンだったんですね。
30分歩くって夏だと厳しいですよね。
でも最近ちょっと涼しくなってきたから
お散歩がてらにレッスンへって感じになっていいかもですね。
>「じゃあ、ここでどれだけ暗く弾いてても、家に帰って練習したら、また明るくなっちゃうのね?!」
って、ちょっとうけました^^;
暗い曲を明るく弾くってむしろすごいことだと思うんですけど、
明るい曲を弾いた方が、本領発揮されるんでしょうね^^
次はイタリアンコンチェルトですか~
いいな~いいな~楽しみ~
是非是非、音源をアップしてくださいね♪
私は短調好きですけど、最近長調も好きになってきて
モーツァルトも聴けるようになってきました。
とはいえ、人生が明るくなってきたわけではありませんが(笑)
のんさん、ありがとうございます~。
9番は正直もうこれ以上練習したくなかったので(あらら)
いつもにも増して合格がすごーく嬉しいです♪
先週、無理矢理レッスンを入れていただいちゃったので
変則的に、3週連続のレッスンになってしまいました。
でもいい季節になってきたので、歩いていて気持ちいいです~。
先々週なんて、先生のおうちに着いた時は暑さで顔が真っ赤っ赤でしたから!
それが今週は全然。2週間しか経ってないのに、随分違うものですね。
>暗い曲を明るく弾くってむしろすごいことだと思うんですけど、
いえいえ、結局のところ全然感情移入してないってことなので…
でもね、この曲の出だしをジャズっぽく弾いてみると案外カッコいいんですよ。
しかも、全然暗くなくなっちゃうの。自然と。
ジャズってマイナーが似合うんですね。
…そんなことやってるからダメなんですね。(^^ゞ
イタリアンコンチェルトは、もう本当に楽しみで!
アーティキュレーションが今一つ分からないところがあって
変なクセがついてしまうのも困るし、まだ軽く弾いてみてるだけなんですよ。
早く実際にレッスンが始まって欲しいです!(早くて次々回かな)
う~ん、音源がアップできるところまでいけばいいですね~。
あ、モーツァルト。のんさんもお好きではなかったんですね。
私も子供の時はモーツァルトが退屈で退屈で、練習するの大嫌いだったんです。
きらきら星の変奏曲はちょっとマシだったんですが
ソナチネとかソナタとか、もう全然。
でも今なら、ちょっとは良さが分かるようになったかなあって思ったりして。
そういう私の人生も以前と特に変わりありませんが…(笑)