2011年10月30日

ヤン・リシエツキ

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Jan Lisieckiシンフォニーホールで行われたヤン・リシエツキくんのコンサートに行ってきました。
…とは言っても、ご存知ない方が多いのではないでしょうか。という私もつい最近まで知らなかったんですけど、You Tubeでバッハの演奏を見たら素敵だったので、値段が安かったこともあって行ってきてしまいました。まだ16歳の可愛い青年です。詳しい紹介はコチラ

曲目は
  J.S.バッハ:平均律クラヴィア曲集第2巻第14番 前奏曲とフーガ嬰へ短調
  ベートーヴェン: ピアノソナタ第24番 嬰ヘ長調 Op.78
  リスト: 3つの演奏会用練習曲 S144
  メンデルスゾーン: 厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54
  (休憩)
  J.S.バッハ:平均律クラヴィア曲集第2巻第12番 前奏曲とフーガへ短調
  ショパン: 12の練習曲 Op.25

アンコールは
  ショパン: ワルツ第7番 Op.64-2
  モーツァルト: トルコ行進曲

前半も後半もバッハから始まるのが印象的なプログラム。そしてこのバッハがとても良かったです! 純粋で静謐で、少し悲しくて、祈りがこめられているようなバッハ。リシエツキくんの透明感のある音がすごく曲に合っていて、曲の良さが生かされてるなあという感じ。すごく素敵でした~。プログラムに載ってるインタビューによると、彼はバッハがとても好きで、クラシック音楽の原点に戻るという意味からも、バッハから始めるプログラムが好きなのだそうです。前半はバッハからベートーヴェンのソナタへ。嬰へ短調から嬰ヘ長調という流れもとても自然で良かったですねえ。
後半のバッハの後はショパンのエチュードOp.25の12曲。これがまた個性的なショパンで! テンポの取りかたとか表情付けとか、今まで聴いたショパンのエチュードのどれともまた違っていました。特に10番のロ短調から11番木枯らし、12番の大洋という流れはもうすごい迫力!
そしてアンコールのショパンのワルツもすごく良かったです。特に転調する辺りがものすごく素敵でした。ええと、私にはショパンのエチュードよりもこっちの方が響いてきたかも。エチュードの演奏を聴いても「やっぱり私もショパンが弾きたい!」にはならなかったんですけど、こっちのワルツはちょっとその気になりそうなぐらいだったし。(どういう基準だ)

このリサイタルは、東京の音楽事務所アマティによる「プロジェクト3×3」という企画。コンクールではなく一般の聴衆に聴いてもらって若手を育てようと今年から始まった企画で、同じ奏者が東京と大阪と名古屋で3年続けて演奏するのだそうです。そして今年、韓国のヴァイオリニスト・パク・ヘユン、フランスのピアニスト・リーズ・ドゥ・ラ・サール、日本のヴァイオリニスト・三浦文彰の3人が既に演奏を終え、今日のヤン・リシエツキくんが4人目。東京ならまだしも、大阪で若手の音楽家でお客さんを呼ぶのは相当大変だろうと思うのですが、こういう企画っていいですね。応援したくなっちゃいます。

ええと、先日東京のオペラシティで行われたリサイタルはかなりがらがらだったと聞いて、それじゃあ大阪は尚更なんじゃ…?と心配してたんですけど、実際にはそれほどでもなかったです。2階席はあまり人がいませんでしたが、1階席は思ったより埋まっていて、ガヴリリュクくんの時と同じぐらいだったような。いや、やっぱりもう少し少なかったかしら。来年は9月30日にシンフォニーホールでリサイタルともう決まっているようなので、都合さえ合えば、また聴きに行こうかなと思ってます♪



2011年10月28日

レッスン日記63

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今日の大阪はとても暑いです。日焼けするような陽射しで、日傘を持ってくれば良かったと思いつつ、てくてくと先生のおうちへ。(徒歩30分、本当に焼けてしまったかも)

今回は幻想即興曲から。前回、幻想即興曲の最初の2ページしか見ていただく時間がなかったので、「次は幻想即興曲からね!」と言われていたのです。そうしたら、この曲もだんだんいい感じになってきてるだけあって、先生も熱が入って、結局1時間のレッスンのほとんどが幻想即興曲だけで終わってしまいましたよ。でも、先生は「ちょっとしつこくやりすぎたわー」なんて仰ってたんですが、私の方も一度とことんやっていただきたかったので、逆に嬉しかったり♪(「とことん」とは言っても1時間のレッスンなので限界がありますが)

さて、今回はもっぱらアゴーギクについて。強弱法であるディナーミクに対して、緩急法であるアゴーギク。曲の途中でちょっとした揺らぎをつくること、ですよね。
…あれ、でもそうなるとルバートとはどこが違うんでしょう? ルバートもテンポを揺らしますよね。あれれ?となってしまったので、手持ちの「新音楽辞典」(音楽之友社)で調べてみると

アゴーギク Agogik〔独〕
速度法。速度変化による表情を意味するギリシア語agoge から由来する語。フーゴー・リーマンが初めて用いた術語。演奏のときに、厳格なテンポ、リズムに微妙な変化をつけて精彩ゆたかにする方法。ラレンタンド、アッチェレランド、テンポ・ルバートなど。

ルバート rubato〔伊〕
<ぬすまれた>の意。tempo rubato は<一楽句中のテンポを自由に加減して演奏すること>で、機械的な正確さにかわり、自由な感情を表現できる。上声部をテンポ・ルバートで演奏しても、低音部は正規のリズムで演奏することが妥当であるという原理は18世紀ごろから論じられ、とくにショパンによって有名になったが、和音がくずれるのを防ぐためには、これに限度のあることは明らかである。感情から出た自然なものでなければならない。

こんな感じなんですが… いまひとつよく分からない。
ルバートもアゴーギクの中に分類されるんですね? アゴーギクにラレンタンドやアッチェレランドも入っているのなら、アゴーギクはルバートよりももう1つ上の分類ということでいいのかしら。
と、さらに調べていたら、ここにこんな記述もありました。(「第十七話 ルバートとお友達になろう♪」のところ)

ルバートは伴奏のテンポは少しも変わらないのにメロディだけがゆれることを意味し、アゴーギクは伴奏のテンポもメロディと一緒にゆれることを意味するんです。つまりアゴーギクは曲全体がゆれるってことですね。

これを読んでいて思い出したのが、往年の大歌手が若かりし頃のヒット曲を歌う場面。これ、ルバートのイメージそのままですね。伴奏は普通だけど、歌手はいろいろ自由に崩しつつ歌ってますものね。

さて、前置きが長くなりましたが、先生が仰ってたのはアゴーギクなので、とりあえずはアゴーギクです。

家にアシュケナージの幻想即興曲の演奏があったので、ここ数日聴いてたんですけど(ショパンのCDはあまり持ってないのですが、さすがに幻想即興曲ぐらいの曲なら探せばどこかに入ってるでしょーと探してたんですが、結局見つけたのはこの1つだけ。こんなにメジャーな曲なのに! と逆にびっくり) やっぱりそういう揺らぎがあるんですね。アシュケナージの演奏はとても自然な感じなんですけど、よく聴いてみると、するっと息を抜いたようなところとか、ほんの少し間をおいたところとか、同じように16分音符が連なっていても、その16分音符1つ1つの長さは微妙に違っていたりとか。結局のところ、そういう楽譜に書かれていない細かいことがいっぱい積み重なって、ショパンらしさを作り上げてるんでしょうね。
ということで、今回の課題はその辺りです。色んな表現方法を教えていただいたので、この曲らしく聞こえるように、色々試してみようと思います。

それと今回はラスボスのコーダ部分の攻略方法もいくつか教えていただいたので、そちらもいろいろやってみようと思ってます。指がなかなか目指す位置に跳んでくれないんですけど、結局のところ和音で捉えるというのが一番いいのかもしれないな。
今日は「かなり弾けるようになったわね!」と褒めていただいたので嬉しい♪ 次回こそ仕上げていけるように頑張ります。

ええと、フランス組曲4番のアルマンドとクーラントも弾いたことは弾いたんですけど、私自身、幻想即興曲からの切り替えがあまり上手くできなかったので、こちらは次回のレッスンに持ち越しです。次回のレッスンは2週間後~。



2011年10月24日

幻想即興曲攻略

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幻想即興曲の攻略とはいっても、最初の2ページの話なんですが。
最初は普通に練習してたんですよ、私も。片手練習して、それから両手を合わせて。でもね、それじゃあどうしても埒が明かないことに気づいたんです。その状態をどうやって打破したのか。…というのは別に全然大したことではなくて、結局は片手練習なのね、という結論なんですけど(笑) せっかくなので少し書いておこうかと思います。もしかしたら参考にしてくださる方もいらっしゃるかもしれませんし。(いないかな・笑)

さて幻想即興曲の難しいところは、右手と左手のリズムが違うこと。右手の16分音符に対して、左手が8分音符の6連符。右手が16分音符を8つ弾く間に、左手の6連符が1つ入ります。右手の16分音符の1つ目と5つ目に、左手の6連符の1つ目と3つ目の音が合うのですが、そもそも最初から音の数が合ってないので、それ以外の音は合間合間で弾くということ… こういうの、クロスリズムって言うんですね。ドビュッシーのアラベスクの1番もこういうタイプの曲ですね。

幻想即興曲
(楽譜をクリックすると別画面または別タグで大きな楽譜が表示されます)

どの音がどこの合間に入るのかさえ分かっていれば、ゆっくり弾く分には大丈夫。実はアラベスクではそれほど苦労しなかったんです。でも幻想即興曲みたいな曲をのんびり弾いていては、この曲の嵐な雰囲気を出すのはとても難しいですよね。超特急とまではいかなくても、やっぱりある程度の速さで弾きたいところ。
と言うのは簡単なんですが、これがなかなか難しい…。
でもね、この最初の2ページが弾ければ、全く同じパターンが後半にも登場するのです。普通なら2度目に登場する時は少し変えられてると思うんですけど、この曲ではまるっきり一緒なんですよ。だからここさえ弾ければ曲の半分は攻略できたも同然なんです!

そんな時に教えてもらったのがこの動画。

この動画の説明によれば
  1, 右手に集中し、左手伴奏はアルペジオを和音に変えて弾きます。
  2, 左手に集中し、右手は全く神経を使わずに適当に弾きます。
  3, 両手に集中し、演奏を楽しみましょう!!

これ、面白いですよねえ。別にそんな変わったことをしてるわけじゃないですけど、これが効果的だというのはすごく分かる気がします。ということで、これも少しやってみたんですけど!
左手を和音に変えて弾くというのが面倒で挫折… だって楽譜をパッと見ただけでは、左手を和音で弾けないんですもん。(少なくとも私は) どうしても別の楽譜を用意したくなっちゃうし、それもちょっと。ねえ。(笑)
それにね、気がついたんですよ。私の場合、右手も左手もつっかえすぎだということに。そこまでつっかえてる状態では、この動画のような練習は到底できないということに。どんな練習をするにしても、まず片手ずつがそれほどひどく間違えなくなってから! ということで、まずは片手練習に専念することにしました。

まずは80(16分音符4つ=4分音符1つ分=半小節)から練習スタート。結局80~108ぐらいの幅でやってたのかな。練習のたびに、メトロノームを80から1目盛りずつを上げていく、の繰り返し。この頃はまだ108で弾くのはつらかったですね。それでも繰り返していくうちに、つっかえる回数は減ってきました。そして片手だけで弾くだけならほとんどつっかえなくなってきた頃に2回目のレッスン。(レッスン日記60)

実は最初のレッスン(レッスン日記59)の時に「時々左手が右手につられてる箇所がある」と言われたんです。これは多分「右手がメロディで左手が伴奏」というのが頭にあったせい。最初は右も左も同じ大きさでゆっくり練習しているわけですが、少し経つと「右手がメロディなんだから、左手はもう少し小さくした方がいいよね?」と思うわけです。でもこういう曲の場合、左手がしっかり定着しきらないうちに軽く弾こうとしたって無理な話なんですね。ちょっと妙なスパイラルに入り込んでしまって、でもどうにもできずに困っていたのでした。でも片手練習をみっちりすることによって、左手がかなりしっかりしてきたみたい。2回目のレッスンの時に、左手が右手につられてないか先生にお聞きしたら、今度は「大丈夫!」とのお言葉が♪

でも、その時点の弾き方では左手が可愛らしすぎてしまうので、もっと「上って下りる」時は「クレッシェンドディミヌエンド」して、どろどろとしたイメージで弾くように注意されることに。なのでそれから次のレッスンまでは、右手も左手ももっと表情付けに注意しつつ、引き続き80から108辺りで片手練習することに。

その結果、3回目のレッスン(レッスン日記61)が終わって気がついたら、両手で合わせて120の速さで弾けるようになってましたよ!(かなり荒かったですけど!) この3回目のレッスンの時に「次はテンポアップしてきてね」と言われたので、次のレッスンまでは100から132ぐらいまでの間で片手練習することにしました。あ、でも左手は基本的に音が6つですからね。132で弾くのもそれほど大変じゃないんです。でも右手は同じ時間で8つ弾かなくちゃいけないので… 132はまだちょっと無理。せいぜい120だったかも。

そして最新のレッスン(レッスン日記62)で注意されたのは、今の弾き方では音が粒立ちすぎているので、もっと指を寝かせてもやもやと弾くということ。これに関しては薄々分かっていたのですが、最初に音を小さくしようとして右手につられてしまった左手のことを思えば、しっかり弾く期間がある程度必要だったし、このぐらいで丁度良かったかなと考えています。しっかり弾けるようになりさえすれば、もやもやへと移行させるのはそれほど難しくないですしね。それと同時にフレーズの捉え方が小さすぎるという注意もあり、これに関してはメトロノームの鳴らし方が問題なのだろうと考えて、16分音符8つ(4分音符1つ分)から、今度は16分音符16コ(つまり2分音符1つ分=1小節)で鳴るように変更しました。これなら今までの倍のフレーズを取ることになりますしね。1小節を大きく取ることができるはず。ということで、メトロノーム50から72までの片手練習をしているところです。これも72になると、まだかなりツラいんですが…。

まあ、「幻想即興曲攻略」とは言っても、まだ攻略できたわけではないんですけど。(笑)
でもね、本に提示されてる速さは2分音符でメトロノーム84 なので、かなり近づいてはいるわけなんですよ。どれだけ頑張っても84 という速さは私には無理そうな気がするし、今の速さでもっと細やかに仕上げる方向でいった方がいいと思うんですけど、「あなたは速いの苦手だから」と子供の頃に言われ続けた私としては、かなり健闘してる方だと思います! (72でなんとかついていけるのは片手の時だけですけどね) それに右手も左手も片手練習の時にできる限り表情をつけるように頑張ったので、その痕跡がきっとそこここに残ってくれているはず…(笑)

ということで、結局は片手練習をこれだけしましたよ!ってだけの記事になっちゃったんですけど(あらら) でもこの曲に関しては、本当に片手練習が命だと思いますし、合格するその時まで片手練習が続きそうです。まだまだ両手になるとつっかえたり音を外したりするので… でもここさえクリアできれば、中間部はそれほどのことはないですしね。実はコーダがラスボス的な難しさだったりするのですが。(笑)

あともうひとふんばり、頑張ります♪



2011年10月20日

キーシンリサイタル

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Evgeny Kissinエフゲニー・キーシンのリサイタルに行ってきました。オール・リスト・プログラム。

曲目は
  リスト: 超絶技巧練習曲 第9曲 回想
  リスト: ピアノ・ソナタ ロ短調
  (休憩)
  リスト: 詩的で宗教的な調べより「葬送」
  リスト: 巡礼の年第1年より「オーベルマンの谷」
  リスト: 巡礼の年第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」より
   「ゴンドラを漕ぐ女」「カンツォーネ」「タランテラ」

 アンコールは
  リスト: 愛の夢3番
  シューベルト/リスト: ウィーンの夜会
  シューマン/リスト: 献呈
  ショパン: 幻想即興曲

子供の頃にピアノを習っていた頃はリストが好きだったのですが、でも聴いていたのは「愛の夢3番」とか「ハンガリー狂詩曲」、「ラ・カンパネラ」など、ごくごく有名なラインナップが中心。ええと、「超絶技巧練習曲」も聴いていたのかな。「愛の夢3番」と「ハンガリー狂詩曲2番」の2曲はレッスンで習ったこともあります。でも「愛の夢」はともかくとして、「ハンガリー狂詩曲2番」が当時の私(高3でした)に満足に弾きこなせたはずがなく。(笑)
その頃は「巡礼の年」のような思索的な作品は全然知らなくて、有名な「エステ荘の噴水」も、「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ 」や「波の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」も、知ったのも大人になってからでした。だから私が知ってるリストって、リストのほんの一面だけという感じで、結局あまりちゃんと知らないんですよねえ。
本当はリサイタルで初めての(もしくはあまり知らない)曲を聴くというのも結構好きなんですが、今回は珍しくちょっと予習しましたよ。超絶技巧の9番はラザール・ベルマンとクラウディオ・アラウのを持っていて、ピアノソナタはマルタ・アルゲリッチ、「葬送」はホルヘ・ボレット、「巡礼の年」はラザール・ベルマン。あ、「ゴンドラを漕ぐ女」だけはヴィルヘルム・ケンプもあります。聴かないといいつつCDは持ってるんだな、私。

でも実際の演奏が始まってみると、もうそんなのふっとんじゃいました。私が持ってるキーシンのCDって、シューマン3枚組とバッハ/ブゾーニのシャコンヌが入ってるのぐらいなんですけど(その程度で、そんな値段の高いリサイタルに行くのかって言わないでーー) 生のキーシンの演奏は、CDから想像していたのとはまるで違いました。ものすごい骨太の演奏なんですね。すごく男性的。これでもかというフォルテッシモが連発してびっくり。もちろんピアニッシモも美しいのですが、ダイナミックレンジというのでしょうか、その幅の大きさに圧倒されてしまいました。特に良かったのはリストの「葬送」。こんなにもスケールの大きい曲だったのですね。よくピアノは1人でオーケストラなんて言われますけど、本当に1人でオーケストラになってました。音量的にも全然負けてないのではないかしら。ものすごい迫力で鳥肌が立ちましたよ。(いや、CDのボレットの演奏もすごく良かったと思うんですけど、やっぱり生の迫力には負けますよね)
曲が終わるたびに、満員の場内は熱狂的な拍手。アンコールが始まってからは曲が進むにつれて立ち上がる人が増えていって、ブラボーも飛ぶ飛ぶ。そんな場内を、キーシンは考え深げに見渡しているようでした。先日、来日インタビューも見て、実はとても思索的な人なんだなあと思っていたのですが、本当にそれを裏付けるような感じ。そして舞台背面の席の観客にも毎回丁寧におじぎをしていたのが印象的でした。紳士だなあ♪
多分本当はアンコールもリストでまとめるつもりで3曲用意してたんじゃないかな? 観客の熱意に負けて、「幻想即興曲」も弾いてくれたのかもしれないですねー。

やっぱり生の音の迫力はすごいな、と実感したリサイタルでした。いや、やっぱり色々聴いてみないとダメですね。(そうやってるうちに、耳も少しは肥えてくれるといいなー)



2011年10月14日

レッスン日記62

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2週間ぶりのレッスン。ちょっと熱っぽくて頭がぼーっとしてる中、てくてく歩いて行ってきました。

ハノン。
スケールとアルペジオは、C dur、a moll、F dur、d mollの4つ。メトロノーム100か110ということだったんですけど、「次は100でよかったのよね?」という言葉に素直に頷く私。(笑) いえ、スケールは110でも120でも弾けるんですけど、アルペジオが荒くなってしまうんですよね。焦らず100でもう一巡した方が良さそうだなあと思って。
今日の注意点としては、楽譜どおりに弾いてはいるけれど、4つずつの音のかたまりになってしまっているので、もっと全体を大きく捉えるということ。一番下の音から一番上の音まで、そして一番上の音から一番下の音までという大きなフレーズで、つーーーっと糸を引くような感じで。…と言われつつも、合格です。次回はB dur、g moll、Es dur、c mollの4つ。
40番の「半音階」は、「んんー、それでいいんだけど… ちょっと明るすぎるわね。半音階っていうのは、調も分からず不気味な感じの音階なの。曲の中に出てくる時も、そんな感じで弾くことが多いのね。だからハノンで弾く時もやっぱりそういう気持ちで弾いてください」とのこと。…確かに。単なる指の運動にはならないように気をつけてますが、気持ちを入れてるつもりでも場にそぐわなかったら仕方ないですものね。ええと、半音階の最後の「レガートに弾くための特別な指使い」はイマイチだったんですが、この指使いは滅多に登場しないし、他は大丈夫だからということで合格。
そして58番「オクターブの保持」。「これは中の音をはっきりさせるって書いてあるけど、あくまでもメインはオクターブだから」という注意がありつつ合格。次は59番「6度の4重トリル」です。

次はバッハのフランス組曲。今日はアルマンドとクーラントとサラバンドの3つを見ていただきました。
アルマンドは「そうね、左のページは大体そんな感じ。でも右のページがまだまだ歌えてないわね」とのこと。いや実は家で練習してる時に左側のページでつっかえまくっていたので、左ページばかり練習してたんですよねえ。多分右のページの3倍ほど。それで今は左右のページのつっかえる度合いは同じぐらいになってきたと思ってたんですけど、左の方が練習しただけ上達してたとは。やはり努力は実るものなんだ! はい、今度は右も沢山練習します~。
そのアルマンドは「次までに仕上げてきてね」だったのですが、クーラントはまだかなりつっかえるし、サラバンドは装飾音符の弾き方の変更がかなりあったしで、まだまだ。でもサラバンドを弾くのが結構好きだということに今頃ながら気がつきました。テンポは遅いし、長調でもあまり明るくないので、本来の私の好みとはまた少し違うはずだし、CDを聴いていても素通りに近い状態なのですが、3番でも5番でもサラバンドを弾くのは意外と好きだったんですよねえ。弾きながら、結構ひたってしまいます。3拍子の2拍目にアクセントがくるこの独特のテンポがいいのかなあ。それともテンポが遅いから他のよりも基本的に弾きやすいから?(笑)

この4番のアルマンドは深い深い海のイメージなんですけど、他のはまだイメージが固まってません。イメージカラーが緑だった5番に対して、こちらは青。多分いろんな水の情景なのではないかと思うのだけど、もしかしたら海から発展して船になるのかもしれないし、また違うのかも。まだあまりピンとくる情景が浮かんできていません。

最後は「幻想即興曲」。やっぱりある程度弾けるようになってペダルをつけることになってから、曲の細かいところを見るおつもりだったのですね、先生は。今日も最初の1音からやってたんですけど、前回よりもずっと細かい部分に注意が入って、2ページしか弾けなかったよ。

最初のG♯はもっと絶望している音。(まだあまりよく分かってないんですけど、ただ強い音じゃなくて、もっと深みのある沈み込むような音が出せないとダメということですな) そこから溢れ出すようにC♯へ。そもそもこの曲はcis moll。Vの音(G♯)からIの音(C♯)にいくんだから、C♯はとても重要。だからその2音だけで1つの語りかけのような気持ちで弾くこと。(実際に先生が仰ってたのは「語りかけ」ではなかったのですが、仰ってたその言葉が出てこない) そしてC♯から左手のアルペジオが生まれてくるように。
全体的に右手も左手も音が粒立ちすぎているので、もっと指を寝かせてもやもやと弾くこと。例えば虫の大群がブーンとまとまってくるような感じで。そもそもこの曲は風が吹き荒れる曲で、風である音が1つずつ細切れで捉えられるわけがないのだから、もっとフレーズごとに大きく捉えなくちゃダメ。2ページ目最後の右手が下りてくるところも、一歩ずつ下りてくるのではなくて、もっと急な坂を転げ落ちるように。そして時々出てくる大切な音だけは指を立てて際立たせる。17小節目からのpは、もっと手首と腕を柔らかく使って。2ページ目最後の部分の左手の和音は上に向かってクレッシェンド。G♯→Aを聞かせる。ここを派手にいっておかないと、中間部の静かな部分が生かせなくなるので、思い切って弾く!

細かいところはもっと色々あったと思いますが、大まかにはこんな感じでしょうか。片手練習をもっと念入りにしてきてね!とのことでした。まあ、まだまだ全然仕上がってないんですけど、ペダルを踏んで弾いてるとそれっぽく聞こえてくるのが嬉しいものですねえ。自分で思ってるほど速く弾けてないのは重々承知ですが。(笑)

次のレッスンは2週間後~。



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