2012年02月07日

ピアノマニア

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Pianomania色々あってレッスンが一週間延びてしまい、がっかりしてるアリアです…(完全に私の側の理由です) が、その間に「ピアノマニア」という映画を観に行ってきました。ピアノの話なんですけど、メインとなるのはピアニストではなくて、ピアニストたちを影で支える調律師。演奏会の華やかな舞台とその裏を調律師の視点から伝えてくれるドキュメンタリーです。

主人公は、スタンウェイ社の技術主任であるドイツ人調律師・シュテファン・クニュップファー。彼の仕事は、使い慣れた自分の楽器を持ち運べないピアニストが演奏会や録音に万全の状態で臨めるようにバックアップすること。そして今回この映画の中心の流れとなっているのは、バッハの「フーガの技法」を録音しようとしているピエール=ロラン・エマール。

エマールは「フーガの技法」を録音するに当たって、「今回要るのは広がる音? それとも密な音?」と聞かれれば「両方ともだ」と答えるし、1台のピアノに「クラヴィコードのビブラートの音」や、「チェンバロ、オルガン、室内楽、アンサンブルの4つのシチュエーションの音」が欲しいとシュテファンに言うんですね。ウィーンのコンツェルトハウスのピアノになかなか満足しないエマールのために、シュテファンはハンブルグのスタインウェイの本社にまで出向いてピアノを探すし(その時のアドバイザーがティル・フェルナー!)、今回必要となる古楽器の音を研究するためにホーフブルク宮殿の楽器博物館へ。実際に学芸員にスピネットを弾いてもらい、じっと聴き入るのです。
エマールの口癖は「質問がある」。「いい音だね。…質問があるんだが」 それを聞くたびにヒヤリとするというシュテファン。でも決して逃げたりせずに、ピアニストが追求する音、そしてピアニストの出す無理難題を1つずつ真正面からきちんとこなしていきます。

題名そのままの、ピアノ「マニア」な映画。ピアノが大好きな人にとってはとても興味深いと思います。私にとってもものすごく面白かったし、発見が色々とありました。自宅のピアノはもちろん調律師さんに調律してもらいますけど、CDでも実際の演奏でも「このピアニストの音は素敵だな」なんて思うことはあっても、「そうか、これがベーゼンドルファーの音なのね」なんて思うことはあっても、調律師の存在を考えたことって今までほとんどなかったですしね。
「良い音」というのは、ピアノの演奏のプロとピアノの調律のプロの真剣勝負から生まれてくるものなんですねえ。ピアニストが理想の音を思い描き、調律師がそれを現実に作り出す。もちろん腕のいい調律師がいるだけでも、良いピアノがあるだけでもダメですけど、ピアニスト1人だけでも決して生み出せないもの。逆に言えば、素晴らしい調律師という大きな味方がいさえすれば、自分の楽器を持ち運ぶことができない、演奏場所によって楽器が変わる、というのは、あまり大きなマイナス要因ではなくなるのではないでしょうか。(そうでもないのかな…)
あ、そうそう、CD録音の時のプロデューサーさんのプロっぷりにもびっくりでした。

ピエール=ロラン・エマールだけでなく、登場するピアニストたちの顔ぶれも多彩。ラン・ラン、アルフレート・ブレンデル、ティル・フェルナー、人気(クラシック音楽)コメディアンのイグデスマン&ジョーなどなど。ピアニストたちのリラックスした素顔やリハーサル風景も垣間見られるのも嬉しいところ。ドイツでは既にDVDが発売されているようですが、ドイツ語はやっぱりちょっとツラいな… 日本でも早くDVDが出るといいな。その時は未公開映像満載のボーナス盤付きのが希望です。(監督インタビューによると、エマールさんとの話を中心に据えるために切り捨てたシーンが多いそうなので)

ピアノ好きさん必見の映画です!^^
公式サイトはこちら



2012年01月24日

ギオルギ・バブアゼ

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Itami City Philharmonic Orchestra先日チケットをいただいて、伊丹シティフィルハーモニー管弦楽団の名曲コンサートに行ってきました。これは伊丹市の全面的な支援のもと、伊丹アイフォニックホールを拠点にして活動するオーケストラ。プロとアマの混合編成です。今回は関西フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターであるギオルギ・バブアゼ氏を指揮者に迎えての公演です。

曲目は
  ベートーヴェン: 交響曲第6番「田園」
  (休憩)
  チャイコフスキー: なつかしい土地の思い出 Op.42より No.1, No.3
   (Vnソロ:ギオルギ・バブアゼ)
  チャイコフスキー: 幻想序曲「ロミオとジュリエット」

実は私、このオケのコンサートには去年も行ってるんです。今回で2回目。1回目の時の曲目は、サン=サーンスの歌劇「サムソンとデリラ」より「バッカナール」、シューベルトの交響曲第5番、シューマンの交響曲第3番「ライン」というラインナップでした。(どういう繋がりでこの3人?と思ったら、S繋がりだったようです) サムソンとデリラがとても良くて、意外といいオケなんだなあという印象だったんですが、その後のシューベルトとシューマンはそれほどでもなかったんですよねえ。賑やかな曲の方が得意なオケなのかな? それとも賑やかな曲の方が様になりやすいものなのかな? なんて考えつつ保留していたオケ。
会場は前回も今回も満席。お値段もとても手頃だし、伊丹在住の方々を中心に固定ファンがいるようですね。

結論から言えば、今回はチャイコフスキーがとても良かったです。ベートーヴェンはあまり… フルートやピッコロ、クラリネット、オーボエはとても美しかったのですが、弦楽器の音がイマイチ揃ってないような気がして気になって仕方なかったし… プロアマ混合ということで腕の格差もあるのかもしれないけど、もしかしたら使ってる楽器の格差も結構大きいのかもしれないなあと思ってしまったほど。あと金管楽器の細かいミスも耳についてしまったし。それよりなにより、よく知ってる曲のはずなのにすっかり眠くなってしまったというのはやっぱりマズイでしょ…

うーん、やっぱりイマイチかなあと思いつつ、第2部へ。
こちらはチャイコフスキーの「なつかしい土地の思い出」から。この曲では指揮のバブアゼさんが弾き振りされたんですが、これがイイ! バブアゼさんのヴァイオリン、いいですねえ。私、ヴァイオリンって基本的にそれほど好きじゃないんです。だからものすごく好き嫌いが分かれるんですけど、バブアゼさんの音はなかなかいいなあ、好きだなあ~と思いつつ聴き入ってしまいました。オケの編成が小さくなったせいか、音のまとまりもすごく良かったし。ヴァイオリンの弾き振りというのは初めて見ましたが、これもなかなかいいものですねえ。

そしてラストはチャイコフスキーの幻想序曲「ロミオとジュリエット」。また大人数の編成に戻ったんですが、こちらもすごく良かったです。元々はそれほど好きな曲というわけではないのに、すごく楽しかった。さっきのベートーヴェンは一体何だったの? ただの練習不足? と思ってしまうほど弦楽器の音のまとまりもとても良くなっていて、もう本当に第1部とは雲泥の差でしたよ。弦楽器だけでなく、どの楽器も第1部よりも良かった。(あ、木管楽器は第1部もとても良かったので、それ以外ね) シンバルのタイミングがとても難しそうで、見ながらドキドキしてしまいましたが。(笑)
パンフレットに、「(バブアゼ)氏は関西フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めてらっしゃることから、特に弦楽器に関して熱のこもったご指導をいただいただけでなく、本日、自らヴァイオリン独奏を受け持ちながらの”弾き振り”を披露くださいます」とあったんですが、この「熱のこもったご指導」は、もっぱらチャイコフスキーに対する指導だったのね!

ということで、最後は気持ちよく会場を出ることができて良かったです。^^
バブアゼさんの演奏は関フィルに行けば聴けるんだろうし、リサイタルもしてるようだし、また聴いてみたいな。
うふふ、楽しみがまた1つ増えました。



2011年12月08日

児玉姉妹のデュオピアノ

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The 167th Subscription Concert先月のアントネスさんに続き、今月もシンフォニーホールで行われた日本センチュリー交響楽団の定期演奏会に行ってきました。児玉麻里さんと桃さんという姉妹のピアニストを迎えての公演。会場の入りは8~9割ってところでしょうか。

曲目は
 プーランク: 2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 ニ短調
 バンテュス: シネマ・ラプソディー(2台のピアノのための協奏曲)
 ショスタコーヴィチ: 交響曲 第6番 ロ短調 作品54

今日の席は2階席の一番前。招待券なので場所は選べなかったんですけど、バランスがとてもいい席でした。先日のパーヴォ・ヤルヴィとフレイくんの時も2階でしたが、あれはやっぱりちょっとパイプオルガン寄り過ぎましたね…(その代わりパーヴォ・ヤルヴィの指揮がものすごく楽しめたのだけど) 今日の席は舞台に近くて、しかもオケとピアノの音もいい感じで聞こえてきて良かったです。

まずは2台ピアノの曲を2つ。今日のプログラムの中で予習をしていったのはプーランクだけだったんですが、これ、すごく楽しかったです。2人のピアノの音がすごく綺麗に溶け合っていたし(アシュケナージ父子は、途中から持ち直したものの、やっぱりちょっとバランスが悪かったよ) 演奏を見てたら、まるで児玉桃さんの背中からリズムが立ち上ってくるような気がしました。(桃さんが手前だったのです) ものすごくお洒落で華やかで、ちょっぴり猥雑なところもあるプーランク。あと、女性ピアニストの演奏ってあまり生で観たことがなかったのですが、お2人とも女性らしさがありつつも、むしろすごくオトコマエな感じ! きっとお2人ともすごく捌けたお人柄なのではないかしら、なんて想像してしちゃう。
そしてバンテュスの「シネマ・ラプソディー」では、お2人は席を交代。今度は麻里さんがこちら側。これはお客さんへのサービス… ではなくて、単に第1ピアノと第2ピアノという担当の問題なんでしょうけど、私としてはお2人とも正面から見られて嬉しかったな~。
この曲は世界初初演ということで予習のしようもなかったんですけど、こちらも楽しかったです。これは無声映画の時代から電子音楽が導入される前までの映画音楽に触発されて作られたという作品のようです。楽章に分かれているのではなく、曲は途切れずに続いていくんですけど、でも「The Very Beginning」「The Early Years」「The Poursuit」「Belle époque」「Les Années Folles」「The Dark Years」「The Last Romantic Era」「Golden Age」「Adventures」というタイトルがついていて、今はこのタイトルかな、なんて聴きながら想像するのも楽しかった。なんで英語とフランス語が混ざってるのかは定かではありませんが… なぜかしら?(それと、世界初演ということは作曲家さんご自身もいらしてたんですかねえ。それらしき人は見かけなかったけど)

最後はショスタコーヴィチの交響曲6番。これは全然予習していかなかったんですけど、面白い曲ですねえ。まず第1楽章が暗くて第2・3楽章が明るいというのからして、あまりないパターンですよね。(私が知らないだけ?) それもかなり極端な明るさなんです。最後の方なんて、もうまるっきりどんちゃん騒ぎみたい。プログラムに「鬱、躁、躁、というべき構成」とあって納得してしまいました。ええと、曲の好き嫌いは別として(嫌いというほどではないんですけど、どうも慣れなくて 笑) 指揮の沼尻竜典さんは勢いに乗ってるし、オケは大熱演してて先月よりぐんと良かった気がするし、これはなかなか良かったのではないでしょうか。すごい拍手でした。(しかしパリ管と比べてはいけない 笑)

今日はソリストもオケもアンコールなし。定期公演だからオケのアンコールがないのは分かるんですけど、児玉姉妹のピアノがもう少し聴きたかったです。ミヨーの「スカラムーシュ」の第1楽章なんかやってくれたりしないかな、なんて思ったのだけど。(そんな曲、アンコールではしない?) でもアンコールがあるのに慣れてしまってますが、ない方がきっと普通なんですよね… だんだん贅沢になってます。ダメダメ。(笑)



2011年11月24日

パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管弦楽団

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Paavo Järvi & Orchestre de Paris昨日は京都コンサートホールに、パーヴォ・ヤルヴィとパリ管弦楽団のコンサートに行ってきました。京都コンサートホールに行ったのは初めて。大ホールまで上っていく通路が、螺旋階段のようにぐるぐると大きな坂になっていて、壁にはこれまで京都コンサートホールで演奏した人たちのサイン入りの写真があるんですね。楽しくてきょろきょろしちゃいました。(笑)

今回パーヴォ・ヤルヴィとパリ管弦楽団は全国6箇所でコンサートを行うんですけど、ヴァイオリンの諏訪内晶子、ピアノのダヴィッド・フレイ、クラリネットのパスカル・モラゲス、同じくクラリネットのフィリップ・ベローと、日によってゲストが違うんです。そして京都は今回の私のお目当てのダヴィッド・フレイ♪ あの中でフレイくん目当ての人はどのぐらいいたのかしら。パーヴォ・ヤルヴィとパリ管弦楽団ということでチケットが結構な値段だったんですけど、客席はほぼ満席でした。どこかでお見かけしたことのあるような方もちらほらと。

曲目は
  メシアン: 忘れられた捧げ物
  ラヴェル: ピアノ協奏曲と長調
  ベルリオーズ: 幻想交響曲作品14

今回の私の席はサイドの2階の席。正面のパイプオルガンにかなり近いところで、オケを上から見下ろす位置。チューバやトロンボーンの人たちがすぐそこにいる感じ。いやあ、この席は面白いですねえ。オケのそれぞれの楽器の動きがすごくよく見えて楽しかったです。音のバランスも正面ほどではないかもしれないですけど悪くないし。金管楽器や打楽器ですごく楽しめちゃったし、何より指揮がよく見えるのが嬉しい!
パーヴォ・ヤルヴィはまるで魔法使いのようでしたよ。指揮棒でいろんな楽器からいろんな色の音の糸を引っぱり出してきて、指揮棒に巻き取っていくのが目に見えるみたい。音の糸の太さや流れも自由自在に操っちゃうんです。すごいです。そして要求される音をどんどん紡ぎだしていくオケもすごい。特にメシアン「忘れられた捧げ物」の最後のヴァイオリン。本当にドキドキさせられてしまいました。この曲は全然知らないままコンサートに行ったのに、ものすごく面白かったです。知らない曲をこんなに楽しく聴けるというのは、やっぱり指揮者とオケの腕ですよねえ。

そして肝心のラヴェルのト長調のピアノ協奏曲なんですけど。
実はオケには楽しい席でも、ピアノを聴くにはあまり良くなかったみたいで… ピアノの音が蓋に当たって正面の方に飛んでしまうのかな。ちょっと篭った感じの音になってしまって、オケの音に埋もれてしまいました。演奏してる時のフレイくんの顔はよく見えたんですけどねえ。正面の席から聴いてたらどうだったんだろう… オケは素晴らしかったんですよ。聴きながら、途中で思わず足でリズム取り始めちゃったぐらいですから。でもピアノに関しては残念ながらよく分かりませんでした。第2楽章の最初とかソロ状態のところではもちろん素敵でしたが… ピアノ目当てで行ってるというのに何やってるんでしょうね、私ったら。でもアンコールで弾いてくれたバッハのパルティータは素晴らしかったです。6番のアルマンド。すんごく美しくてもう溜息物でした。あんな風にバッハが弾けるなんて!

そしてベルリオーズの「幻想交響曲」。
メシアン同様、ベルリオーズともあまり縁がなくてほとんど聴いたことがなかったんですけど(要するに私の幅が狭いだけ)、意外と古い時代の人だったのですね。この曲がベートーヴェン没後6~7年に書かれたと知ってびっくり。5つの楽章のタイトルは「夢・情熱」「舞踏会」「野の風景」「断頭台への行進」「ワルプルギスの夜の夢」とあるんですけど、これを見ても例えばゲーテの「ファウスト」時代ではなく、もっとラヴェルの時代ぐらいの人なのかと勝手に思っていました。当時はとても斬新な曲だったのでしょうね。今聴いても、逆に復古主義の人が作ったのかと思ってしまう… というのは言いすぎでしょうか。(笑)
この「幻想交響曲」が本当に素晴らしかったです。特に第5楽章。第4楽章までもとても良かったんですけど、この第5楽章には興奮しました。うわああっと思ってるうちに飲み込まれちゃいましたよ。曲が終わって一瞬の静寂。そして拍手。もう全然鳴り止まないし! ブラボーの嵐!

オケのアンコールは、ビゼーの「アルルの女」より「ファランドール」、そしてシベリウスの「悲しきワルツ」。どちらも良かったですが、特にファランドール。ちょっと走りすぎでしょーと思いつつも、躍動感たっぷりでかっこよかったです。あと、何度もあるカーテンコールの最後の方で、パーヴォ・ヤルヴィの合図でオケのメンバーがくるっと後ろに向いてご挨拶してくれたんです。これがまたとてもチャーミングで~♪

いやあ、やっぱりすごいですね、パーヴォ・ヤルヴィもパリ管弦楽団も。スケールが違う! 完全にフレイくん目当てで行ったコンサートでしたけど、もうすっかりパーヴォ・ヤルヴィ&パリ管弦楽団のファンになってしまいました。
じゃあ、フレイくんはどうなのよ?ってとこなんですけど、今度はリサイタルでお会いしたいですね。今回は埼玉と鹿児島だけでリサイタルなんですよねえ。羨ましいな。次回は関西でもリサイタルをぜひ!



2011年11月18日

トランペット協奏曲

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日本センチュリー交響楽団定期公演チケットをいただいて、シンフォニーホールで行われたコンサートに行ってきました。日本センチュリー交響楽団の定期演奏会です。ソリストはトランペットのオーレ・エドワルド・アントンセン。ざっと見渡したところ、1階席は満席。2階席は半分ぐらいかな。トランペットって人気あるんですねえ。(もちろん日本センチュリー交響楽団のファンも多いんでしょうけど)

曲目は
  モーツァルト: 交響曲第39番 変ホ長調 K.543
  ハイドン: トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.Vlle-1
  (休憩)
  オネゲル: 交響曲第3番「典礼風」

トランペット協奏曲の後のアンコールは
  フリードマン: ファンファーレ

トランペットには今まで興味がなかったのでオーレ・エドワルド・アントンセンの名前も初耳だったのですが、1962年ノルウェー生まれの方で、世界でもトップレベルでも有名なトランペット奏者なのだそうです。1987年ジュネーヴ国際コンクールで審査員全員一致で優勝、1989年ブラティスラヴァのユネスコ国際コンクールでも優勝。…と言われても、トランペットのコンクールはよく分かりませんが… 1992年のアルベールビルオリンピック、1994年のリレハンメルオリンピックでのファンファーレ演奏で世界中の喝采を浴びたそうで、これなら見てらした方もいらっしゃるかもしれませんね。(残念ながら私は見てません…)
でも本当にすごいなと思ったのは、彼のために40以上もの作品が作られているということ。ある演奏家のために作曲家が曲を作るというのは、なによりも素晴らしいことですよねえ。

3つの大曲が演奏されたんですが、やっぱり一番楽しめたのはハイドン。トランペット、素晴らしかったです! 今までトランペットといえば吹奏楽なイメージが強かったのですが、本当のトランペットの音って全然違うんですねえ。オーケストラに溶け込んでしまうような自然な音から、暖かくて深い音、朗々とした豊かな音、輝かしい高らかな音まで、音色の幅もとても広かったですし、実はすごい描写力がある楽器だったんだなあとびっくり。ハイドンのこの曲がどんな曲なのか全然知らずに行ったんですけど、聴いてるともうまるで違う情景が目の前に広がるようでした。

会場からのブラボーと鳴り止まない拍手に応えてのアンコールは、フリードマンの「ファンファーレ」という曲。これは現代曲なんですね。出だしこそファンファーレらしく高らかなんですけど、どんどん変わっていく不思議な曲。でもきっとトランペットの能力を最大限に生かしてるんだろうな。トランペットって、実は様々な音が出る楽器なんだなと本当にびっくりでした。押さえるところは3つしかないはずなのに、どうやってこんな風に音を切り替えてるの? どこかから空気を抜いたりしてるの? 息の調節だけじゃあ無理でしょ? などと不思議になってしまうぐらいの音の操り方。会場からはため息が漏れてましたよ。



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