2012年10月29日

本当は…

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本当は1つ前の記事の後すぐにレッスンの記事をアップして、うやむやのうちに流してしまうはずだったのですが、先生のご都合でレッスンがなくなってしまって! 何か書こうと思いつつ、何も思い浮かばず若干焦っていたアリアです。こんにちは。

明後日に1つコンサートに行くので、その記事でも良かったんですけども。それも待ちきれない気がして。
イギリス組曲を始めたところなので、そのCDのことを書くというのもいいかなと思ったんですけども。それもどうも気が乗らないし。
というのも、そういうクラシックの巨匠の作品って感じのCDは、最近実はあまり聴いてないんですよね。最近聴いてるのは、バッハとかシューマンとかじゃなくて、もっぱらギロックファミリーだったりします。その中でも特にお気に入りなのは、キャサリン・ロリン。

  

キャサリン・ロリンのジャズ。右のCDに、左の2冊の楽譜の演奏が収められています。
本家ギロックにも「ジャズスタイルピアノ曲集」というのがあるし、連弾のジャズの楽譜も4冊ほど出てるし、同じギロックファミリーでマーサ・ミアーの「ピアノ・ジャズタイム」なんていうのもあるんですが(これはCDは出てなくて多分楽譜だけ) キャサリン・ロリンは何といっても難易度が低いのです!
中級程度の人なら、どれも初見で弾けちゃうぐらい。「ジャズ!ジャズ!ジャズ!」の方は、難しい曲でもブルグミュラー序盤レベル。「ジャズキャット」の方は、ブルグミュラーの中盤から後半ぐらいだと思います
初めて弾いた時「こんなに簡単なのに、ちゃんとジャズの音がするーー!」と感動しましたよ、私。
(マーサ・ミアーの「ピアノ・ジャズタイム」もそれほど難しくなさそうです。「ジャズ!ジャズ!ジャズ!」と「ジャズキャット」の間ぐらい)

なんでこういうのを聴いたり弾いたりしてるかといえば、最近近所の女の子たちにピアノを教えていて、彼女たちはまだまだ楽譜も読めないレベルなのですが、導入~初級レベルの楽譜やCDについつい手が伸びちゃう今日この頃なんですね。こういうのは好き嫌いがあるから、将来「やってみない?」って言った時に乗ってきてくれるかどうかはまだ分からないんですけど(例えば親御さんが好きだったりしたら可能性はあるのだけど、どうかしら) いつかこういうのができるといいなあーー と。
少なくとも楽譜がちゃんと読めるようになって、両手同時に別の動きができるようになったら、キャサリン・ロリンの「ビーニー動物園」や、ギロックの「はじめてのギロック」なんかはやってみたいなあ、などと夢が膨らむのでした。

  

今の子って色んな楽しい楽譜があっていいですよねー。私なんてバイエルからツェルニー100番の抜粋を経てブルグミュラーやバッハ・インヴェンションな定番コースでしたしね。その後も割と真面目なクラシックばかりでしたから。
その頃でも新進の日本人作曲家さんたちの曲を使ってる先生もいたんでしょうけど、湯山昭さんも平吉毅州さんも三善晃さんも、私が知ったのは比較的最近。まだまだ聴いたことのない曲の方が多いんですが、平吉毅州さんの「虹のリズム」なんて大好きですよー。「たんぽぽがとんだ」とか「ススキの葬列」とか「潮風のサンバ」とか「チューリップのラインダンス」とかね。(もちろん他の曲も)

 

王道のクラシックの曲も大好きだけど、色んなテイストの曲を織り交ぜて楽しくやりながら、彼女たちが中学になった頃にコレ↓をするのが目下の夢です♪ ペンネさんのとこで演奏を聴いて、思わず楽譜をポチってしまいました。

ということで、連弾好きに育てておかなくっちゃね!(今も連弾はしてるんですけど、イマイチ乗ってきてくれないのが悲しい) とりあえず彼女たちがピアノ大好きになって、細くても長く続けてくれますようにーーー。(なむなむ)

今は三善晃さん「海の日記帳」と湯山昭さん「こどもの国」を聴いてみようと思ってるところですが、他にもいいのをご存じだったらぜひ教えてくださいねー。(もちろん日本人作曲家さんでなくても)



2012年08月25日

シューマンの曲の難易度

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以前「バッハの曲の難易度」の時にも出してきた「ピアノ・レパートリー事典」です。

340人の作曲家のピアノ独奏・連弾作品を紹介。作曲家の略伝と音楽様式、主要曲の解説、難易度、楽譜の出版元と番号、版の特徴と相違点などの情報を徹底網羅。すべての愛好家・学習者・指導者に贈る、ピアノ関係者必携の書。

難易度がアバウトすぎて使えない~と以前書いたんですけど、それでもやっぱりアバウトなりに、たまに参考にはしているのでした。
今回はシューマンの難易度を書いておこうかと。(ランクは1~15)

  「アベッグの名による変奏曲」 13-14
  「蝶々」 11-12
  「ダヴィッド同盟舞曲集」 9-13
  「トッカータ ハ長調」 15
  「謝肉祭」 13
  「幻想小曲集」 10-13
  「交響的練習曲」 15
  「子供の情景」 5-9
  「クライスレリアーナ」 13-14
  「幻想曲 ハ長調」 14-15
  「フモレスケ」 13-14
  「ノヴェレッテ」 10-14
  「ソナタ第2番 ト短調」 13
  「ウィーンの謝肉祭騒ぎ」 12-13
  「子供のためのアルバム」 2-7
  「森の情景」 6-9
  「ピアノ協奏曲 イ短調」 14

シューマンも小曲の集まりが多いのに、そのかたまりごとで難易度を決めてしまっているので、やっぱりとってもアバウトです。
バッハの方の難易度を見た時、今の私に弾けるのは11ぐらいまでかなあと思ってたんですけど… というのは「シンフォニア」の一番難しい曲のレベルが10で、「イタリア協奏曲」のレベルが10-11だったからなんですけど… まあバッハとシューマンを同じ数字で語っていいのか、そこからして疑問ではあるんですけど… それでいくとあまりぴったりなレベルの曲がないですねえ。
この中で一番難易度が低いのは「子供のためのアルバム」で、これが2-7。ということは、2は「メロディ」ですかね? うわーん、そんなに易しくないと思います。見た目ほど弾きやすい曲じゃないですもん。「子供の情景」は5-9。レベル的には大丈夫なはずなんですけど、全然満足に弾きこなせないでいるのがなんとも。(特に「鬼ごっこ」と「トロイメライ」)
そして次にやる予定の「謝肉祭」は13じゃないですか。それって相当背伸びすることになるんじゃ…? ちょっぴり背伸びをする程度が一番伸びると思ってるんですけど、大幅に背伸びだと、しんどいだけで悲しい結果になりそう。「ウィーンの謝肉祭騒ぎ」の方が若干難易度が低いようだけど、それでも大した違いはないし。シューマンって弾いてみると楽譜の見た目よりも弾きにくいってことが多いので、その辺りがどうでるか不安だなあ。いえ、先生から仰って下さった曲だから、きっとなんとかなると信じますが。
難易度が最高なのは「交響的練習曲」。シューマンの話がいろいろと出た時に「その曲は難しいですよね?」とお聞きするたびに「そうねー、交響的練習曲ほどじゃないけど難しいわねー」ということを仰ってたので、「交響的練習曲」は相当なんだろうと思っていたのですが、やはり15でした。あと憧れの「トッカータ」も難易度15。うーん、まるで無理ですか。
逆に「森の情景」をちょっと自分で譜読みしてみようかなという気になってきました。^^

で、ネットを彷徨っていたら、こんなページを見つけました。シューマンの曲の難易度が載ってます。こちらでも「トッカータ」と「交響的練習曲」が難易度最高の28。…わわっ、謝肉祭も28。でも全曲が28というわけではなくて、28なのは第17曲の「パガニーニ」だけですね。さすがパガニーニ。最終曲の「フィリスティンと戦うダヴィッド同盟の行進」は27。でも第13曲の「告白」は13だし、第14曲の「高貴なワルツ」は14なので、難易度にかなりバラつきがありそうです。

これはピアノ教材研究会というサイトさんで、ピアノ教師歴30年の管理人さんによるピアノ教材の閻魔帳。シューマンのページの充実度は7割ほどだそうです。バッハのページもありました。こちらは8割ほど。評価は1~28だそうなので、「ピアノ・レパートリー事典」の難易度の丁度倍の数字ぐらいですね。こちらのサイトさんの方が余程詳しくて資料的な価値が高いですし、全てご自分で、というのが素晴らしいです。
ちなみに私が今まで弾いたことのある曲で一番難易度が高いと思われるのは、ショパンのエチュードのOp.10-4。こちらのサイトでは難易度27でした。あの指定速度で弾ければ27なんでしょうけど… それは私にはまず無理だからなあ。でも久々に封印を解いてみようかなって気もしてきました。あれから2年。もう全然弾けなくなっちゃってるかな?(私は少しは進歩してるのかしらー?)
(後で思い出しました。高校の時にリストのハンガリー狂詩曲の2番をやったことがあります! 難易度28。最後まで通せたけど、もう全然歯が立たなかったよー★)



2011年11月04日

「音楽の正体」

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「音楽の正体」という本を教えてもらったので早速図書館で借りてみました。
これは以前フジテレビで1993年10月から6ヶ月間深夜に放送された同名の番組をベースにした本とのこと。筆者の渡邊健一さんがその番組の企画と台本を担当していたのだそうです。私はその番組は観てないのですが、かなりいい番組だったようですね。その番組は今でもYou Tubeでも観られるようなんですが、まずは本を読んでみると、これがとても勉強になる本で! 例に出されてる曲はポップスやロックが多いのですが、渡邊健一さんが桐朋学園高校の音楽科作曲専攻を経て慶応大学に入るという経歴の持ち主のためか、楽典的にかなり踏み込んだ内容となっており、しかも専門外の人間にもものすごく分かりやすいです。amazonのレビューに「ミュージシャン養成学校等で教科書にも使われていた程の伝説の隠れたベストセラー」とあって納得してしまったほど。まだ全部読み終えてないのですが、読み進めるほどに発見があるので、これは少しずつ記事にしてまとめていってみたいと思います。
(ちなみにこの本は現在入手不能状態… 復刊して欲しい!)

そうか、あの曲にはこんなワザが隠されていたのかー!とか、大学でクラシックの作曲技法を学んだ人ならともかく、ポップス・ロック系の作曲をする人も実はこういうワザをちゃんと知ってたのねー!とか、基本をきちんと知ってるからこそこうやって外すワザが使えるのねー!とか。そりゃあもう色々な発見が~。

あ、でも、まとめるのは次の記事からということで、この記事ではとりあえず本の目次を書いておきます。

  第1章 レット・イット・ビーは終わらない -変終止のつくるクサレ縁-
  第2章 ブルースも終わらない -禁則進行のレジスタンス-
  第3章 ユーミンのおこした革命(1) -導音省略のドミナント-
  第4章 ユーミンのおこした革命(2) -保続音のエクスタシー-
  第5章 加山雄三に学ぶ感動の黄金率 -旋律の頂点とは何か-
  第6章 風と共に去りぬの秘密 -跳躍的旋律のインパクト-
  第7章 モンキーズの見た白昼夢ーデイドリーム・ビリーバー -ドッペルドミナントの魔法-
  第8章 赤いスイートピーはどこへ行ったのか -副5度によるシーン展開-
  第9章 津軽海峡イオン景色 -音楽の「泣き」とは何か-
  第10章 クラプトンのギターが優しく泣く間に -非和声音の麻薬的常用-
  第11章 坂本九・オサリバン・ミスチルの旅したパラレルワールド -胸キュン準固有和音の構造学-
  第12章 シカゴのブラス音が雑踏に消える時 -音画的手法とは何か-
  第13章 フランス革命なんて勝手にシンドバッド -絶対音楽とは何か-
  第14章 結婚しようよは最後に言って -黄金のカデンツ-
  第15章 プリンセスプリンセスの見つけたダイアモンド -転回形と半音階的進行-
  第16章 竹内まりやの「告白」に鼓動を聞く -内声と外声-
  第17章 パリの空の下、シャンソンは流れる -複合拍子の構造学-
  第18章 坂本龍一の中の寅さん -日本音楽の彷徨-
  第19章 ヘップバーンとユーミン -楽曲形式論-
  第20章 なぜ年の瀬には第九が聴きたくなるのか -変奏曲形式とジャズ-
  終章  セーラー服でたどる音楽史 -平均律という遺伝子-



2011年05月30日

バロック・ダンス・ファンタジー

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バッハの「フランス組曲」をやるにあたって一番気になっていたのは、この組曲が実際に踊るためのものではないにしろ、当時のダンスを全然知らないということ。現代でも踊られるワルツやタンゴ、クイックステップ、サンバやルンバといった社交ダンスの類は大学の時に授業で(!)習ったことがあるんですけど(注・全然踊れません。その当時だって全然ワケ分かんない状態だったし)、バロックダンスは全然知らないですからねえ。

檀さんに教えて頂いて映画「王は踊る」は観たんですよ。これは太陽王とも呼ばれたルイ14世と、王の宮廷楽長であり寵臣でもあったジャン=バティスト・リュリを描いた映画。ルイ14世の踊りがとても美しかったし(特に親政を始めたばかりでまだまだ少年のルイが、自らを太陽王として位置付けることになる最初の踊りが素晴らしい!)、リュリの音楽も素敵だったし、当時の風俗や雰囲気がよく分かったんですけど(映画としては、ちょっとピントがぼけた感じではあったんですけど)、この映画の中の踊りは基本的に1人ですしね。舞踏というよりクラシック・バレエという感じ。(おそらく当時はそういうものだったんでしょうし、それがまた良かったんですが) もっと宮廷舞踏をクローズアップしたものが見てみたかったんです。そんな時にネットのお友達に教えて頂いたのがこのDVD。

バロック時代ヨーロッパへの時空を超えた旅。
そこで出会うのはバロック・ダンスで綴ったヨーロッパ諸国の華麗なるダンス・ファンタジー。バロック・ダンスの研究家、振付師であるマリー=ジュヌヴィエーヴ・マッセが贈るバロック・ダンス・エンターテインメント!!

サブレ侯爵夫妻は彼らの城で宮廷舞踏会を催す特権を与えられていた。
侯爵夫妻は舞踏会の準備を念入りに行い、舞踏教師のレッスンを毎日受ける。そして舞踏会当日、廷臣や身分の高い招待客が、それぞれのステップの出来栄えを注視しあう中、次々とダンスが披露される。このようなフランス貴族社会の厳格なマナーのもとで催される舞踏会を始めとし、サブレ侯爵夫妻はイングランド、ドイツ、イタリアへダンスとともに旅をする。それらの国々で、その国を象徴する音楽、雰囲気の中で、華麗で躍動的なバロック・ダンスのステップが次々と繰り広げられる。

 ●フランス 《宮廷舞踏会 あることと見えること》
 18世紀、舞踊の巨匠ペクール、フイエによる振付
 音楽:カンプラ、マレ、デトゥーシュ、リュリのオペラ – バレエより抜粋

 ●イングランド 《愛と嫉妬、ドラマの行方》
 音楽:組曲「ダイオクリージャン」(1690)
 作曲:ヘンリー・パーセル(1659-1695)
 振付:マリー=ジュヌヴィエーヴ・マッセ

 ●ドイツ 《古城の夜、ノスタルジー》 
 音楽:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調(1682)
 作曲:ヨハン・ローゼンミュラー(1619-1684)
 振付:マリー=ジュヌヴィエーヴ・マッセ

 ●イタリア 《ヴェニスのカーニヴァル》
 音楽:リュートのための協奏曲ニ短調 RV 540、トリオ ト短調 RV 85
 作曲:アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)
 振付:マリー=ジュヌヴィエーヴ・マッセ

英・独・伊の場面は創作なんですが、仏の場面だけはリュリのオペラからの抜粋。当時のダンスは残念ながら踊り継がれることなく失われてしまっているようですが、幸いなことに史料は残されていて、当時の舞踏譜に即して原曲通りに踊られているとのこと。「フランス組曲」に入ってる舞曲で実際に観られるのは「クーラント」「サラバンド」「ガヴォット」の3つだけなんですけどね。(その他に観られるのは「パスピエ」とか「ミュゼット」とか)
それでも「走る」という意味のクーラントでも、それほど素早い動きがあったわけではなかったのねえとか(というか、全然走ってないじゃん!)、ゆったりとした曲調のサラバンドだけど意外と細かく動くんだなあとか(確かにゆったりしてる割に音数が多いんだよね)、発見があって面白かったです。ガヴォットは比較的イメージ通りでしたが。これは列になって踊る踊りだったのね。

あと少し驚いたのは、上のDVDの紹介文にも「廷臣や身分の高い招待客が、それぞれのステップの出来栄えを注視しあう中」とあるように、舞踏会が緊張感たっぷりのものだったということ。舞踏会の主催者であるサブレ侯爵夫妻も「舞踏会の準備を念入りに行い」というのは分かりますけど、「舞踏教師のレッスンを毎日受ける」ですからね。(実際に演じられるのは舞踏会当日の場面のみです) ルイ14世とおぼしき人物を含めて踊り手が6人登場するのですが、視線のやり取りがすごいです。物言いたげな視線が絡まり合い、どんどん空気が張り詰めていくのがよく分かります。宮廷舞踏というのは、自ら踊って楽しむものではなかったんですねえ。
でもフランス編最後を締めくくるミュゼットは、客が帰った後のサブレ侯爵夫妻による踊り。これはそれまでの舞踏会の場面ような緊張感たっぷりのものではなく、愛情と優しさに満ちた踊りでした。

 

左は「王は踊る」のDVD。私は日本語版を入手できなくて、日本語字幕の出ないフランス語版を観ました… 右はそのサウンドトラック。ここのカスタマーレビューにもあったんですが、リュリのCDってあまりないので、このサウンドトラックを聴くというのも手だなあと思いました。と思うほど、音楽も素敵でしたよ~。



2011年05月10日

バッハの曲の難易度

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ご紹介の本は、「ピアノ・レパートリー事典」です。

340人の作曲家のピアノ独奏・連弾作品を紹介。作曲家の略伝と音楽様式、主要曲の解説、難易度、楽譜の出版元と番号、版の特徴と相違点などの情報を徹底網羅。すべての愛好家・学習者・指導者に贈る、ピアノ関係者必携の書。

ということで、私は曲の難易度が知りたくて購入したんですけど…
これが難易度に関しては実はかなりアバウトなものでした。難易度は1から15までの15段階なんですが、例えばショパンのエチュードなら、Op.10とOp.25、遺作を合わせて「12ー15」という難易度がついるんです。全27曲の難易度が「12ー15」という一言で済まされてしまうなんて! それはちょっと解せませんーー。

そしてバッハの場合も同様。難易度の部分だけ抜き出してみると

  「カプリッチョ 最愛の兄の旅立ちにあたって」 12
  「イギリス組曲」 9-13
  「フランス組曲」 6-9 
  「インヴェンションとシンフォニア」 5ー10
  「平均律クラヴィーア曲集 1・2巻」 9-14
  「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」 2-4
  「パルティータ」 11-14
  「半音階的幻想曲とフーガ」 13
  「イタリア協奏曲」 10ー11
  「ゴルトベルク変奏曲」 15

全曲網羅してるわけでもないんですよね。難易度が載ってるのはこれだけ。

「カプリッチョ 最愛の兄の旅立ちにあたって」「半音階的幻想曲とフーガ」はいいと思うんです。「イタリア協奏曲」や「ゴルトベルク変奏曲」も。「ゴルトベルク変奏曲」のアリアと変奏曲の全てが15なのかどうかは疑問ですが、難易度としては最高だということなのでしょう。でも「インヴェンションとシンフォニア」を合わせてしまうのは、さすがにマズイでしょ? インヴェンションで一番最初にやることが多いのは1番、次いで4番じゃないかと思うんですが、それが難易度5で、シンフォニアの14番辺りが難易度10ということなんでしょうか?

私は今レッスンで「フランス組曲」をやっているのですが、この「フランス組曲」、「シンフォニア」の後にやるのが一般的となっているように思います。「シンフォニア」から「平均律」へと一足飛びに行ってしまうことも多いとは思うのですが、「フランス組曲」「イギリス組曲」「イタリア協奏曲」辺りをやるのであれば、大抵「シンフォニア」と「平均律」の間なのではないでしょうか。(実際にはあまり色んな例を知らないので、もちろん違うケースもあると思います)

でもね。実際に「フランス組曲」をやってみると、「シンフォニア」よりも難易度的には低く感じられるんです。まだ3番の7曲を練習して、5番の7曲を譜読みしただけの状態ですが、それらの曲に限って言えば「シンフォニア」の延長というよりもむしろ「インヴェンション」の延長線上にあるような印象です。1曲ずつが短いですし、ポリフォニー的な面から見ても、2声の部分が多くて時々3声になるといった程度。それに対して「イタリア協奏曲」は、こちらも2声の部分が多いのですが、1曲が長いですし、そうなると音楽的に弾きこなすのは「フランス組曲」よりも難しくなってくると思います。こちらは「シンフォニア」の次にやるのが相応しい感じ。

ということで、この本の難易度をたたき台にして、自分なりの難易度表を作ってみようと思い立ちました。まだやったことのない曲の方が多いんですが、新しい曲をやるたびに書きこんでいけば、いつか立派な表になるかも?! もちろん、実際にやったことある方の意見も参考にさせていただきたいので、よろしければ、いろいろと教えて下さいませ♪ (ちなみにバッハの鍵盤曲に関しては、以前「バッハの鍵盤楽器のための曲」という記事を書いています)

*****

 
「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」 2-4
この曲集は習ってないので、実はほとんど知りません。ト長調のメヌエットは自分で勝手に弾いたことがあるのですが、他の曲も同じ程度の難易度なのでしょうか? だとしたら「2-4」で妥当なのかなと思うのですが。でも子供にはいいでしょうけど、自分のレベルがある程度上がってしまうと逆に難しかったりしますよね、こういう曲は。スカスカになってしまったり、なんだかサマにならなかったり。

「インヴェンション」 5-7
シンフォニアと同じ項目になっていたので分けました。
私が最初に弾いたバッハはインヴェンションの4番。次が1番でした。(逆かも) とは言っても小学校低学年の頃なので、他の曲はどんな順番で弾いたのかさっぱりおぼえてません。春秋社の楽譜の巻末に載っていた園田高弘氏推奨の順番を書いておきますね。

  園田高弘氏推奨 1→3→4→7→10→13→14→15→2→8→5→6→9→11→12

ペンネさんの教室では、ハ長調→イ短調、ヘ長調→ニ短調、ト長調→ホ短調という具合に、調号の少ない順番に長調→短調と進むそうです。分かりやすくていいですね! 調号の勉強にも良さそうです。

「7つの小前奏曲」
「6つの小前奏曲」
「5つの小前奏曲」

インヴェンションの後、この中の2声の曲だけをやりました。ということは、2声の曲の難易度はインヴェンションと同程度でしょうか… 3声の曲になるともっと難易度が上がるとは思うのですが。

「フランス組曲」 6-9
  1番 全体的に難しい曲が多いです。特に難しく感じられたのはAllemandeとGigue。
     一番弾きやすかったのは Menuet I。
  2番 全6曲の中で一番入りやすかったです。
     インベンションからの流れという感じで、この本の中で最初にやるならこの曲かな。
  3番 全体的にそれほど難易度は高くないです。
     一番弾きにくかったのはCourante。右手が2拍子で左手が3拍子という箇所があるのと速度の問題。
  4番 難易度的には1番の次のような気がしますが、そうは言っても、それほどではないです。
     若干弾きにくかったのはAllemandeとCourante。Allemandeは手が大きい方が楽だと思います。
  5番 難易度としては3番と同程度かもう少し下でしょうか。
     Allemandeは技術的にはそれほど難しくないですが、逆に音がスカスカになりやすいかも。
     5番の中で一番難しいのはGigue。これは結構苦労しました。
  6番 それほど難しくなさそうなのに、意外と弾きにくかったです。4番と同じぐらいのレベルかも。

  私の順番    3→5→4→1→2→6

フランス組曲の難易度が6-9なら、9は1番でしょうね。1番は10でもいいぐらい。あとは4番が8、3と5が7、2と6は6といったところでしょうか。いずれにしても、やはりシンフォニアの後ではなく、インベンションからシンフォニアへの橋渡しとしてする方がいいような気がします。基本的に3声ですが、終始きっちりした3声というわけではないので、3声入門的な存在かと。
そして私の場合、最初に3番をやるのだけは先生が決められたのですが、あとは自分がやりたい順だったので… 「2→5→3→6→4→1」辺りが妥当かと。

「シンフォニア」 8-10
インヴェンションと同じ項目になっていたので分けました。
私が実際に練習した順番と、園田高弘氏推奨の順番を書いておきます。

  私の順番    1→2→3→12→4→6→8→7→10→15→14→11→13→9→5
  園田高弘氏推奨 1→2→3→6→8→10→12→15→4→5→7→9→11→13→14

最初の3つは一緒ですね。ということはそれがやっぱり妥当なのかも。4曲目以降は好きな順番でいいと思うのですが、14だけは最後にやった方がいいと思います。これは結構な難物です!! そうでなくても、シンフォニアの場合は3声をきっちり弾き分けなくてはいけないので、組曲系よりも難しいと思います。

「イタリア協奏曲」 10ー11
1・2楽章は難易度10もあるかな… 8か9でもいいような気がします。
第3楽章は速さも必要ですし、音が大きく飛ぶことが多い分、11が妥当しょうか。

「イギリス組曲」 9-13

「平均律クラヴィーア曲集 1・2巻」 9-14
まだ 1 巻の1・2・9番しかやっていません。1番のプレリュードはアヴェ・マリアの曲。美しく弾きこなすのは難しいですが、技術的にはそれほど難しくない曲ですので、難易度 9 というのはこの曲のことなのでしょうね。でも入りやすいと言えるのはその1曲ぐらい。1巻と2巻を一括りにしてしまうのも乱暴だと思うので、いつか2巻をレッスンしていただける日が来たら、その時は項目を分けようと思っています。
*平均律でも、2声の曲などシンフォニアよりも弾きやすい曲もあるそうです。やはり2声、3声、4声、5声と声部が増えるほど難しくなるようですね。(ペンネさんに教えて頂きました)

「パルティータ」 11-14
「カプリッチョ 最愛の兄の旅立ちにあたって」 12
「半音階的幻想曲とフーガ」 13
「ゴルトベルク変奏曲」 15



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